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大学院のお知らせ

水谷 亜由美

 私は、幼稚園教諭として保育現場を経験した後、博士後期課程に入学しました。在学中は、私が子どもと関わる中で援助の難しさを感じていた「園での食事場面」に着目し、エスノグラフィー研究を行いました。研究で学び得たことは、「自分の中の『当たり前』にとらわれないこと」です。なぜなら、研究の視点で改めて園生活を見つめると、今まで気づいていなかった子どもの葛藤する姿や自ら考えて動く育ちが見えてきたからです。さらに、多様なご経験と専門性をお持ちの大学の先生方からのきめ細やかなご指導により、保育現場では一般的だと思われていることにも問いを見いだし、多角的に子どもの行動の意味と援助の在り方を見つめ直す機会を得ました。私にとって大学院での経験は、子どもが育つことの意味を深く考える契機になりました。

修了後は大学教員となり、学生達や保育現場の先生方と共に保育に関する様々な問いに向き合い、保育の奥深さを共有しています。