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博士後期課程
人文科学専攻

人文科学専攻は、歴史学、言語学、文学、社会学、心理学、教育学、哲学などの多様な人文系の学問分野から構成されています。これらの専門教育を通して、高度な専門的知識と判断力、批判力、創造力を習得し、社会における様々な問題を解決する能力を備えた人材を養成します。さらに、固有の学問領域の研究を深化させるとともに、これまで分化の方向に発展してきた諸科学を統合する知見、すなわち「諸科学の人間的意味づけ」を追究することを目指しています。

3つのポリシー

カリキュラムの特色

人文科学専攻では、志望する研究分野の下で、専門性を深化させ発展させるための専修系か、諸学問を横断的に学修しながら複眼的な視点をもつ複合系かのいずれかの履修系列を選択します。専修系の履修系列を選択しても、学際的な視野を身につけることができるよう、複合系プログラム科目群や大学院共通科目群を履修することを推奨しています。本専攻の専門科目は院生の専門分野に応じて履修することになりますが、1年次の専門科目「研究倫理・研究マネジメント」は必修科目となっています。「博士論文執筆指導」では、社会と人間に対する現実への問いと、未来への示唆を提起する本質的かつ科学的な博士論文を作成します。

基本情報
(学費や奨学制度)

  • 学費(検定料30,000円、入学料282,000円、年間535,800円)
  • 入学料・授業料免除制度
  • 本学独自の奨学金制度(なでしこ基金、広部奨学金、佐保会奨学金)
  • 長期履修学生制度
  • 再チャレンジ型女性研究者支援制度
  • 育児支援(育児奨学金、ならっこネット など)

教員一覧

修了生の声

修了生たちは様々な分野で、多様な仕事をしています。
どんな仕事をしているのか、奈良女子大学大学院での経験がどのように活かされているか、教えてもらいました。

比較文化講座

講座概要

比較文化学講座では、高度な知識を身につけ、研究能力を培うために、日本、中国、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスなど各地域の歴史、言語、文学に関する専門科目の授業は基本的に演習形式で行い、また必要に応じて調査やフィールドワークも採り入れています。外国研究では、当該地域の言語を用いた教育も行っています。また、歴史都市「奈良」についての学びを深めるため、国立文化財機構奈良文化財研究所や奈良国立博物館、宮内庁正倉院事務所から客員教員を迎えて、特色ある授業を開講しています。

主な研究分野

文学・言語学・比較文学・歴史学・考古学・美術史学

担当教員

博士論文

  • 『夢の通ひ路物語』の研究 (森 優子)
  • 日中同形二字漢語「人間」の意味変化について (楊 琴)
  • 中国西晋期における隠逸文学の展開について-表現の変容とジャンルの拡大- (横山 きのみ)
  • 大般若経と聖語蔵 (大杉 綾花)
  • 『先代旧事本紀』攷-記述形式及び先行諸書との関わり- (小松原(星) 愛美)
  • 中国の近代化と女性をめぐる言説の研究 (辜 知愚)
  • 仮名文学の誕生と「やまと」 (長田 明日華)
  • 古代日本の村と地方行政 (村上 菜菜)
  • 上代日本語における仮名表記論 (軽部 利恵)
  • Virginia Woolf’s Social and Political Awareness: Emotion, Gender, and Anti-Totalitarianism (豊田 麻美)
  • 中世前期内乱史研究 (大島 佳代)
  • 日本における支配統治を意味する語の検討-「治む」と「知らす」を通して- (亀松 花奈)

(以上は2020年度以前入学者(旧・比較文化学専攻)による博士論文です)

社会人間学講座

講座概要

社会人間学講座は、社会、文化、地理環境、人間関係、教育などに関する理論と方法論を着実に身につけるために、各専門分野に応じた演習を中心とする授業を展開しています。本講座では、持続可能な社会構築に貢献する研究をめざし、さまざまな環境における人間行動や心身のあり方を本質的に問うための調査・分析方法の習得、フィールドワークの実践、文献・史資料の深い読解など、社会と人間に関わる多様で高度かつ専門的な教養と思考力、批判力、表現力を育成できるようにします。

主な研究分野

社会学、文化人類学、民俗学、地理学、哲学、教育学、音楽教育学、身体文化学、心理学

担当教員

博士論文

  • 青年期の対人関係における居場所感に関する研究-居場所感を形成する人物の要素に着目して- (益川 優子)
  • 小集団における「逸脱の相互作用論」に関する研究-三者関係としてのラベル付与と非排除者の再生- (足立 美香)
  • 家庭科住居領域の授業開発に関する研究-教育の情報化に対応した授業実践を通して- (速水 多佳子)
  • 年齢及び生活行為に配慮した照明の適正化に関する研究 (大江 由起)
  • 日本における「産後」の変遷および産後ケアの特徴と課題-地域で活動する助産師の視点から- (神谷 摂子)
  • 野村芳兵衛の教育思想-往相・還相としての「生命信順」と「仲間作り」- (冨澤 美千子)
  • メンタルヘルスの地理学の構築-精神障がい者支援活動をめぐる場所のコンテクストに着目して- (松岡 由佳)
  • 障がい児の放課後等の居場所づくり施策に関する研究 (宮地 由紀子)
  • マンガにみる「サラリーマン」像の変容に関する研究-労働の文化社会学試論- (内海(鹿島) あゆこ)
  • 10代出産女性のライフコース-当事者女性の語りを通して考える「学び」の保障- (武輪 敬心)
  • ローカリティ概念の理論的再考察-ノンモダン視点からみる大河ドラマ分析- (竹内 詩織)
  • 市民農業成立と継続の条件についての研究―奈良県広陵町におけるアクションリサーチをもとに― (近江 郁子)

(以上は2020年度以前入学者(旧・社会生活環境学専攻)による博士論文です)