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日本アジア言語文化学コース

磯部 敦教授

本の研究をしています。本は、原稿にもとづいて版を作り、印刷、製本を経てかたちになります。そして広告(情報)として流れ、同時に物として流通し、書店や図書館に排架され、あるいは配達されて手に取ることができるようになります。かくして本は、関係者たちのそれぞれの思惑が交錯するところに成立しているのです。近代日本を対象にその仕組みを解明するとともに、近代奈良県における本の文化環境を調査・分析しています。

所属 研究院人文科学系
言語文化学領域
学位 博士(文学)
研究分野 出版史
書物史
担当経験のある科目(授業) 近代国文学講読
近代国文学演習
日本アジア言語文化学入門
学科・コース 日本アジア言語文化学コース
比較文化講座
担当課程 博士前期課程・博士後期課程
研究内容の詳細 近代日本を対象とした書籍、雑誌、新聞類の生産、流通、購読・読書環境の史的展開の研究。書籍類がいかにして物質化され、どのような経路を経てそこにあるに至ったのか。その過程に、どのような対人関係や人的交流があったのか。書物等を動的に捉えることで、地域、人、モノの関係性を研究しています。これに関連して、奈良女子高等師範学校における蔵書形成・廃棄の歴史、地域の書店「豊住書店」出版文書の調査、前登志夫(歌人)の旧蔵資料調査と近代文芸ネットワークなど、近代「奈良県」を対象とした書籍文化環境を調査・研究しています。
指導可能分野 近世文学/近代文学/書誌学/出版史(製本、印刷、流通)/読書環境、蔵書形成
これまでに指導した
修士論文題目
テクストとしての「遺書」
国定教科書における和歌及び御製
『大坂物語』の表現
これまでに指導した
博士論文題目
嵐雪論——その表現と俳壇への影響
歌舞伎・俳諧の地域性時代性の研究——書物文化との関わりを軸に
キーワード アーカイヴ、出版史料、社会階層、GHQ、図書廃棄、図書分類、蔵書形成史、図書館史、メディア史、流通史、印刷史、出版史、書物学、書物史、書物論、書物文化史、書誌学、奈良、地域研究、地方史
受験生へのメッセージ 当たり前が当たり前になる前は当たり前ではありません(当たり前だけど)。当たり前は過程の産物です。一緒に「当たり前」をひっぺがしてみませんか?