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ヨーロッパ・アメリカ言語文化学コース

吉村 あき子教授

主として日英語を対象に、コミュニケーションの研究(意味論・語用論)をしています。ことばの使用に関する規則性・法則性を、人の認知の視点から、他言語と比較しながら見つけるのが楽しいです。研究テーマとしては、否定関連表現や比喩・アイロニーなどについて考えています。

所属 研究員人文科学系
言語文化額領域
学位 博士(文学)
研究分野 英語学
言語学
担当経験のある科目(授業) ことばと文化
英語理論概論
英語テキスト論演習
学科・コース ヨーロッパ・アメリカ言語文化学コース
比較文化講座
担当課程 博士前期課程・博士後期課程
研究内容の詳細 言語学の語用論・意味論が専門です。例えば、「あなた鍵をどこに置いたの?」という発話は容易に解釈できますが、「あなた鍵をどこに置かなかったの?」は、どう解釈していいのか分からず、思わず「えっ?」と反応してしまうでしょう。このように、否定文が適切に用いられる文脈は、肯定文に比べて大いに制限されます。肯定は無標で否定は有標だと言われる所以です。人のコミュニケーションにおいて、聞き手は、話し手の発話に基づいてその意図(伝えたい内容)を推論します。ことばは、その推論を正しい軌道に乗せる重要な役割を果たしています。このようなコミュニケーションを、認知的視点からモデル化する認知語用論の枠組みを用いて、Figure-Groundと有標性が関わる否定関連表現や、字義通りの意味とは大きく異なる意味を伝えるために用いられるメタファー・メトニミー・アイロニーなどのレトリックについて研究しています。
指導可能分野 言語学・英語学/対照言語学/認知語用論
これまでに指導した
修士論文題目
A Cognitive-Pragmatic Approach to XX Construction
A Cognitive Pragmatic Approach to Insubordinated If-Clauses
A Comparative Study of Japanese Hai and English Yes
これまでに指導した
博士論文題目
The Pragmatics of Clausal Coordination
A Cognitive Pragmatic Analysis of Nominal Tautologies
A Cognitive-Pragmatic Approach to Metaphor
キーワード 否定極性、発話解釈、コミュニケーション、メタファー、アイロニー、明示的意味、非明示的意味 (推意)、意味論・語用論、認知語用論、推論
受験生へのメッセージ 外国語学習とはちょっと違う視点からことばと見ると、思いがけない発見があります。日本語にはnothingや関係詞に当たる単語がないとか、「鍵をどこに置いたの?」は普通に理解できますが「鍵をどこに置かなかったの?」と言われると意味不明??など、学生さんからは「目からうろこ」だとか「もっと前に教えてほしかった」という感想も、、。一緒にやってみませんか?