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教育学・人間学コース

二井 仁美教授

子どもは育つ環境を選んで生まれることはできません。貧困や虐待、戦争や災害などに晒され、実親に代わる養育者のもとで育てられた子どもは、どう生きたのか?そのような問いを出発点に、児童福祉施設、とくに児童自立支援施設の歴史を研究しています。また、前任校での附属幼稚園長経験を契機として、子ども、とりわけ幼児期の学びとは何か、という問いにも関心を寄せています。

所属 研究院人文科学系
人間科学領域
学位 博士(学術)
研究分野 教育史
児童福祉史
担当経験のある科目(授業) 教育史概論
教育史特殊研究
教育史演習
学科・コース 教育学・人間学コース
社会人間学講座
担当課程 博士前期課程・博士後期課程
研究内容の詳細 児童自立支援施設の歴史を研究しています。この施設は、感化院・少年教護院・教護院を前身とし、児童福祉法において、「不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童」を対象とすると定められています。しかし、家庭学校をはじめとする当該施設に関する史料を検討すると、「不良行為」のある児童の施設と捉えることが適切でないことが見えてきます。史料の発掘をとおして、偏見や思い込みによって抱かれてきた感化院・少年教護院・教護院像を問い直し、新たな児童自立自立支援施設史像を探究することで、近代日本における教育と福祉の歴史に迫りたいと考えています。
指導可能分野 近代日本教育史/近代日本教育福祉史/近代日本児童福祉史
これまでに指導した
修士論文題目
性虐待防止をめざす性教育実践の実態と可能性―性教育論の変遷と学校における性教育実践の歴史的検討をとおして―
近代日本のすごろくにおける女性像の変遷―『出世すごろく』『成長すごろく』の分析を中心に―
幼保二元化に関する歴史的研究―幼稚園保育及設備規程と幼稚園令制定をめぐって―
キーワード 教育史、児童福祉史、幼児期における学習
受験生へのメッセージ 教育史研究は、史料との格闘を通して、人がどのように生まれ、育ち、生きてきたのかについて探究します。それは「当たり前」が「当たり前」でないことに気づかせ、社会や世界を変えてきた人や物と出会わせてくれます。そして、予想を超えた史実との出会いを通して得られた知見は、現在を捉え、未来を考える手がかりとなります。社会や世界は、どのように変わってきたのか。共に探究し対話を重ねて参りましょう。