教育学・人間学コース
保田 卓教授
義務教育をはじめとする学校教育制度は近代になって整備されましたが、その背景には産業化・都市化・情報化など社会全体の構造変動がありました。高校ばかりでなく大学や大学院までもが進学率を伸ばしつつある今日、教育はますます社会に浸透し、そして固有の価値と論理をもって行われ、語られています。こうした現代教育の在り方を、社会システム理論という道具を使って研究しています。
所属 | 研究院人文科学系 人間科学領域 |
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学位 | 修士(教育学) |
研究分野 | 教育社会学 |
担当経験のある科目(授業) | 教育社会学特殊研究 教育社会学演習 教育学概論 |
学科・コース |
教育学・人間学コース 社会人間学講座 |
担当課程 | 博士前期課程・博士後期課程 |
研究内容の詳細 | ドイツの社会学者ニクラス・ルーマンの社会システム理論、特に教育システム理論を研究しています。ルーマンの社会システム理論では、教育システムは全体社会の中の一つの機能(部分)システムと位置づけられます。機能システムには通常、固有のメディアが存在しますが、教育システムのメディアに関するルーマンの考えは、1998年の死去まで変わり続けました。現代の教育システムにおけるメディアをどう捉えればよいのか、メディアに対応するコードとの関わりも含め、整合性および経験的妥当性ある教育システム理論の再構築に取り組んでいます。また、新学力観やゆとり教育といった日本の教育事象をシステム理論の枠組みで解明する研究も行っています。 |
指導可能分野 | 教育社会学 |
これまでに指導した 修士論文題目 |
大学入学者選抜の日中比較研究―共通試験の改革動向を中心に― 日中の総合的な教育実践における教員の意識に関する調査研究 日本の高校生の学校適応と進路志望―重要な他者との関係と学校文化の視点から― |
これまでに指導した 博士論文題目 |
韓国の教育大学生における職業選択と教師像―日本との比較の視点から― |
キーワード | 教育社会学 |
受験生へのメッセージ | 教育社会学は、読んで字の如く、教育と社会の関係、教育における社会関係(人間関係、人間と組織等との関係)を研究する学問です。社会学と同様、社会調査-統計分析、インタビュー、現場観察、資(史)料分析など、多種多様な方法を用います。「あたりまえ」と考えていた教育の「常識」が研究によって覆されるのはスリリングな体験です。あなたも学んでみませんか。 |